Fig.1に，ソフトインターフェースを介した物体操作を行うシステムの例を示す．一般に，制御にはデジタルコントローラが使われる．すなわち，ソフトインターフェースを介した動的制御では，Fig.1に示されるように，制御系は離散系，粘弾性体を含む対象物は連続系として表現される．したがって，ソフトインターフェースを介した動的制御は連続離散時間系で表現される．本研究では，柔軟体を操作する系を連続離散時間系で表現する必要性を明らかにする．Fig,2に示すように，把持力のP制御を行なった場合に，システムが安定となる最大の制御周期と物質の粘性との間に単調でない関係が見られることが分かった．この結果から，物質の弾性だけでなく粘性がシステムの評価基準となることが示唆される．また，Fig.3に示される可変動特性指先（Variable Dynamics Fingertip）を用いて，実験的に検証した．VDFは，バネとダンパーが並列に結合した形で表される指先であり，粘性の異なるダンパーオイルを用いることで，一定のバネ係数を保ちつつ，粘性係数のみを変更することが可能である．

Fig.1: Feedback system of dynamic manipulation through a soft interface


Fig.2: Critical sampling time for viscosity


Fig.3: Variable dynamics fingertip (VDF)